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“Path to Innovation”は、イノベーション・コンサルティング会社i.labが運営するWEBジャーナルです。

イノベーションに関連した、アイデア創出手法やマネジメント方法、さらに、おすすめの論文や書籍について紹介します。また、注目すべき先端技術や社会事象などについても、イノベーションが発生し得る「機会」としての視点から解説していきます。

Methods

イノベーション人材が
身につけるべき
要素や能力

イノベーションを生み出せる人材に自分自身が育ったり、自分の部下を育てたりするためには、どのような目標を設定しておけば良いのでしょうか。東京大学i.schoolの活動を統括指揮するエグゼクティブディレクター堀井秀之教授は、イノベーションを起こせる人材になるために身につけるべき3つの要素として、モチベーション、マインドセット、スキルセットを提唱しています。今日は、そのうちのモチベーションとマインドセットについて、考えるところを紹介します。

Yukinobu Yokota / 2016.6.27

Photo by Molly Belle

なぜイノベーションには、まずモチベーションが必要なのか


3つの要素の中でも、モチベーションは最も重要視させるべきものです。
ここで、イノベーションのためのモチベーションとは、例えば、自分が人生をかけて実現し社会に提案するアイデアを見つけること、自分の専門性を生かしたいと思える社会課題や事業領域が見つかること、自分がイノベーション創出を追求するにあたって腹落ちする理由が見つかることなどを意味しています。
イノベーションを社会に生み出していくプロセスでは、ただ面白いアイデアを出せば役目が終わるわけではなく、その実現に向けては様々な方とのコミュニケーションが発生し、協力を募ったり、もう辞めたいと思うほどに強い困難に出くわしたりもします。そうした際に、人々が共感し一緒に頑張りたいと思えるほどに理想があり、困難があってもそれでも前進したいと思える、また絶対に前進しなければと思える、自分自身を鼓舞するモチベーションは必須なものとなります。

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アイデアの新規性が高い、つまり、これまでの市場では全く見たことのない製品・サービス・ビジネスであればあるほど、その実現のためのプロセスは過酷です。その素晴らしいアイデアを届けたい対象であるユーザーですら、当初はその価値に気づいてくれずにそっぽを向かれることが多くあります。
そうした環境の中で、イノベーティブな製品・サービス・ビジネスを生み出すことを期待されているリーダーは、孤独な状況にもなります。自分自身がどれだけそのアイデアに情熱を持てるか、信じられるか、これを実現したいと思えるのか、自分自身への厳しい問いかけが毎日起こります。その問いかけに対して、自分なりの強い答えを持ち続けられるかどうかは、イノベーションを追い求めるプロジェクトにおいても、その成否を分ける一番の要素とも言えます。

イノベーション業務に求められる3つのマインドセット変化


次に、マインドセットの話です。マインドセットとは、日本語でいうと「習慣的に身についた考え方や物の見方」といったところでしょうか。ここで必要となる「マインドセット」とは、今まで持っていたマインドセットからの変化が必要であるという意味と捉えていいでしょう。私はイノベーション系の業務に参加される方に、以下のようなマインドセットを期待しています。

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1.楽しく前向きにやる

2.真剣に本気でやる

3.他者を理解し尊重する

その内容について言葉にするのは容易ではないですが、私自身イノベーションに関わる仕事をするようになり、マインドセットの変化が明確にありました。
一番は、自分とは思考の癖やプロセスが質的に異なる人と仕事をすることが楽しみになりました。例えば、私のもう一つの職場であるi.schoolにて、私よりも明らかに習熟度が低いにもかかわらず、異なる専門分野の学生から、生活者インタビューの時にキレのよい洞察を見つける様を見せつけられると、新たなライバルなのか仲間なのかを見つけたようで、高揚した気分になります。これからも、今の環境について自分自身が10年後に振り返ってみると、あの時は画一的だったなと思うように、発展的な環境作りが必要であるように感じています。

次回は、イノベーションを起こせる人材になるために身につけるべき3つの要素の最後、スキルセットについて書きたいと思います。
Author
横田 幸信

Yukinobu Yokota
i.lab Managing Director

東京大学i.school ディレクター。NPO法人Motivation Maker ディレクター。九州大学理学部物理学科卒業、九州大学大学院理学府凝縮系科学専攻修士課程修了、東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程中途退学。修士課程修了後は、野村総合研究所にて事業戦略や組織改革、ブランド戦略などの経営コンサルティング業務に携わり、その後、東京大学先端科学技術研究センター技術補佐員及び博士課程学生を経て現職。

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